ふくしま自然エネルギー基金は「第1回世界ご当地エネルギー会議」を共催し、さらにサイドイベント「再生可能エネルギー福島わかもの会議」も共催しました。震災以後、福島の高校生をドイツに派遣する活動をしているNPO法人アースウォーカーズ主催のもと、ドイツの高校生と福島の高校生をスカイプで繋ぎ、再エネが紡ぐ未来を語りあいました。
NPO法人アースウォーカーズ主催の「再生可能エネルギー福島わかもの会議」が2時間にわたり開催されました。中学生や高校生、大学生ら約50人の若者が参加し、大人も含めると70人の方々が会場を埋め繰り広げられました。
NRW州のデュースブルグにあるシュタインバート・ギムナジウムの高校生とインターネットテレビ電話をつなぎ、ドイツの再生可能エネルギーについて報告してもらいました。
質疑応答で「環境や政治のことについて、どうしてそんなに詳しいんですか?学校で勉強するんですか?」という福島の高校生の質問に、
「ドイツ人にとって政治についての議論はごく普通。
特に学校で勉強してなくても、ふだん家族や学校で政治的なテーマについて話し合う」と語っていました。
日本では政治的なテーマをタブー視する教育環境があるので、民主主義の根幹部分での自分の意見を持つことが難しい現状に、学校や家庭での教育は本当に大事だと再認識しました。
本当に内容濃く、素晴らしいディスカッションを全部を書けないのが残念ですが、最後にドイツの高校生から日本の若者へのメッセージを紹介します。
モニラ(17)は、若い人たちが自分たちで情報を集め主体的に行動して欲しい。
政府やメディアの情報に対して、いつも受け身でいると正しい情報かどうか判断ができなくなります。日常的に自分で情報をしっかり得て判断することは、自分に自信を持って生きていくためにもとても大事なことです。
ユディット(17)は、若いから大きな事は出来ないと諦めないでください。最初の一歩目は家族と話していくとか、身近な人と自分の意見を話し合っていくことが大事だと思います。政府を変えるとかは急にできないけど、身近なところから始めてください。
デニツ(17)は、ドイツでも日本でも、政府は市民や国民に対して、いつでも親切で優しいとは限らないので、国民が主体的に自分で情報を集めて、自分で発信し行動することが大事。ドイツ人に出来て日本人に不足していると思うのは、自分に自信を持つことです。自分で考えて自分を信じて!!
そんな熱いディスカッションの後、日本の高校生たちによる再生可能エネルギーを学んだことを発表してもらいました。
YWCA主催で学ぶ福島の高校生たちの発表は、国内で学んだ体験、アースウォーカーズの高校生たちはドイツで学んだことを発表。
その事は、テレビや新聞でも報道され多くの反響もいただきました。
一人でも多くの福島のそして日本の子どもたちが、広い視野を持って、一つの正解だけでなく多様な意見を聞き学び交流して成長する場を今後とも支援していきたいと実感しました。
文責:NPO法人アースウォーカーズ